Toby Game

Toby(@toby_24ss)のゲームブログ

圧倒的に勝つためには

 こんにちは、Tobyです。今回はDCGで圧倒的に勝つための方法について考察します。私はDCGで圧倒的に勝つための技術は6つに集約されると考えています。

 

① ほかの人よりも早く強いデッキ(Tier1)に気づき使い込む。周りの練度が上がる前にボコボコにする。

・情報収集力。(強豪チームやデッキビルダーの知り合い、ツイッターでの情報収集など)

・強いデッキかどうかを自分で素早く見抜く。(経験が必要)

 

② 全く新しいアーキタイプを見つける。(初見殺し補正)

・たくさんの情報に触れる。

・他人を出し抜く。好奇心、分析力。

 

③ 環境の微細な変化に応じて構築をチューニングできる。

・脳内シャドウバース力。

・各カードがそれぞれの対面でどのような働きをするのか比較・検討ができる。

 

④ 環境の微細な変化に応じて、使うデッキを変更できる。

・対応力、デッキの拘りよりも実利優先。

・80点のプレーを出せるようになるまでが早い。(地力、頭の良さ)

 

⑤ 一つのデッキを使い込み、常に90点以上のプレーを行う。

・膨大な時間とカードゲーム力(地力)が必要。

・粘り強さ、分析力。

・プレーのムラが少ない

 

⑥ 常人では思いつかないようなプレーを行う。

・経験値からくる圧倒的地力。

・境遇、生い立ちなど。知的好奇心。

・天才や狂人の類。

 

 強いやつは、今回上げた能力のいづれかまたは複数を極めている。すべてが得意なやつはいないので、まずは自分の得意な分野を極めるのが重要だと思う。

 その後、得意分野と近しい分野 → 苦手分野の順に経験値を溜めていくのが強くなるためのプロセスとして効率的だと考えている。

 

 一つを極めることによるメリットは以下

・他の分野を極めている人と有益な情報交換ができる。

・その強みを活かせる環境の時に1位を取れる可能性がある。

 

 今回の記事でもう一つ伝えたいことは伸ばしたい能力によって適切な練習方法が違うということだ。ある分野でトップクラスになるためにはその分野に特化した練習を取り入れるべきだと考える。何となく練習をこなすのではなく、特化した練習を行うことで自分の課題や成長も見えやすくなる。大事なのは、今行っている練習によってどの能力が伸びているのか自分自身で分析しながら練習を行うことだ。レートや大会への参加を増やす、各盤面の最適解を探すといった練習を至高とするのではなく今の自分に必要な練習を重視して行うべきだ。

 例えば、シャドウバース以外のゲームに取り組むことによって、ゲームの地力が上がったり、一つのことをずっと行うことによる思考の偏りを防ぐことができるし、新たな視点や気付きも得られるかもしれない。発想力を鍛えたい場合は、動画投稿者やSNSなどを通じて様々な人の様々な考えのデッキに触れ、試す、考えるといったことも練習になるだろう。

 

*終わりに

 気づけば私もプレイヤーとしてはそこまで若くない年齢ではなくなってしまったし、自分より若くて強くて集中力があるやつもたくさんいる。それでも、自分はもっと上手くなれると信じているので、誰よりも効率的に練習を重ねてナンバーワンを目指したいと思う。 

 

今期使用したデッキ

こんばんは、Tobyです。本日はレートで使用した構築の紹介です。

レートの使用リーダーはドラネメ固定でドラは、

GXロイヤル増加前 → コンシードドラゴン、

GXロイヤル増加後 → ランプドラゴン

を使用しました。

戦績は、

コンネメ :146-86 

コンシードドラゴン: 103-71

ランプドラゴン: 45-28

BO3総合: 139-69 勝率66.8%

でした。

 今回は構築意図に絞って書きます。細かいプレー等は気が向いたら書きます。

 

コンネメ

 

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構築意図は主に二つ 

・流行りのGXロイヤルに対するガードを上げること。

・コントロールネメシスとして運用するために、弱いカードを排除して強いカードでデッキを固めること。

 

 1点目のGXロイヤルに対するガードを上げられるカードとして、「恒久の天使」、「スピネ」を採用した。

 

 2点目について、私が弱いと認識しているカードの基準は、

・リソースにならない。

・進化権を使わないと盤面処理ができないカード。

 上記のどちらかまたは両方を満たすカードはコンネメにとってはバリューが低いまたはバリューが不安定なカードだと思っている。

 よく採用されているカードでこれを満たすカードは、「イルガンノ」、「追憶の大天使」、「ホムンクルス・ラズリ」、(「カトル」)あたり。

 これらのカードが弱いと思っている理由を話すために、まずはコンネメの勝ち筋を紹介する。 

 コントロールネメシスの勝ち筋は主に3つ。

① 序盤に盤面を形成し相手とのライフレースを優位に進めトレランス1枚で勝つ。

②トレランス2枚でOTKをする。

③ベルフォメットを投げて勝つ。

 

 コントロールをして勝つときに一番の負け筋になるのは、相手の攻めに対する解答札が無くなることである。相手のあらゆる手に対応するためには、

・進化権を温存すること。

・デッキをパワーが高いカードで固めてハンドを常に強い状態に保つこと

この二つが重要である。

 

 コンネメは後半まで使えない「トレランス」を3枚採用しているため、安定して勝率を出すためにはバリューの低いカードやバリューの安定しないカードは極力減らして構築を組むべきだと考える。また、バリューの低いカードを減らすことによって、大きな勝ち筋である「トレランス」をマリガンでキープしやすくなる。

 

「追憶の大天使」、「イルガンノ」の2枚は、

・HPが1でGXロイヤルに弱い。

・「追憶の大天使」によってバリューが安定しない。

貴重な進化権を切らない場合に使いずらい。

 

 以上のような理由で評価が低い。

 

ドラゴン

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 GXロイヤル、ラストワードネクロの増加を受けて使い始めたデッキ。ネメシスの「恒久の天使」が強いと感じていてドラゴンでも上手く活かせないかと考えていたところ上手くリストが嚙み合った。40枚納得のリストである。

 

ジーナが2枚の理由

 ランプドラゴンで一番重要なのは初動である。「ジーナ」を減らすことは初動の安定に繋がる。ランプドラゴンで3コスのランプカードであるはずの「ジーナ」を削った方が初動が安定する理由について今回は解説する。

 

 ランプドラゴンにおける初動の安定とは、ランプをしつつリソースを繋ぐことである。

この基準に照らし合わせたときの基本マリガンは以下になる。

 

先行:託宣、遭遇、想い、未来、戦闘員

後攻:託宣、遭遇、未来、戦闘員、(レジー

ナテラ生成とセットキープ:ジー

ランプとセットで持つことあり:ゲオル、ティアマト、ロイ

 

 ここで重要なのは、「ジーナ」はマリガンで単キープしないという点だ。「ジーナ」はナテラがないとランプしない且つ、ランプ時にハンドが一枚減るカードである。そのため、「遭遇」2種類サーチから引っ張ってくる「ジーナ」はカードであるが、「遭遇」一種サーチから引っ張ってくる「ジーナ」や素引きの「ジーナ」はカードでない場面が多い。一種サーチで打つ「遭遇」はほとんどの場面でほしいカードは「ジーナ」ではなく、「戦闘員」の方である。このような理由で今回の構築では「ジーナ」は2枚採用とした。

 

 以上です。また次回の記事でお会いしましょう。

面倒な仕事を簡単に片づける理論

 少しでも楽をして生きたいので面倒くさい仕事は後回しにしがち。楽な仕事から片付けようとしてしまう。でも、面倒な仕事は引き延ばしにすると余計に面倒なことになるのが世の常だ。そこで、面倒な仕事を後延ばしにせず先に片付ける方法はないのか?というのが今回の記事の趣旨だ。
 さっそく私がさっき思いついたこの問題への解決策を提示する。

より面倒な仕事を用意する

 皆さんも試験前日に急に部屋の大掃除を始めた経験はないだろうか?私は何度もある。そして、夜中まで掃除をして綺麗になったあとようやく現実逃避から帰還して、一夜漬けで朝まで詰め込み勉強を行う羽目になる。この現象は試験の勉強をしないといけないことが分かっているが、面倒くさくてやりたくないという気持ちが勝っている状態の時に発生する。しかし、勉強しないことへの罪悪感があるので、その罪悪感を晴らすために試験勉強よりは面倒ではないがやると偉いことである掃除をしてしまう。これによって、現実逃避をし罪悪感を紛らわせようとしていると私は分析している。

 このときある事実に気づく。普段は大掃除も面倒くさくて優先的にしたい仕事ではないはずなのに、この瞬間は寧ろ積極的に行っているという事に。人間は神様じゃなくて小さい生き物なので、相対的にしか物事を判断できない。なので、より面倒くさい仕事を用意してあげれば目の前の仕事に取り組むための心理的障壁が低くなり簡単に取り組めるのではという考えだ。
 かくいう私は今日やるつもりだった仕事が面倒で、気分転換にこのよくわからない記事を書いている。皆さんは面倒な仕事に取り組むときどうやってモチベーションを維持していますか?良い方法を知ってる方がいたら教えてくれると嬉しいです。それではまた。

これまでとこれから

 カードゲームがもっとうまくなりたいと思ってライバルズからシャドウバースへ主戦場を遷して早1年弱。あの頃よりも上手くなれたのだろうか。最近ツイッターでの呟きも減って振り返りが少なかったのでここ1年の活動の振り返りをしようと思う。

 本記事は、ライバルズをあまり触らなくなった経緯と直近のシャドバの取り組みについての活動報告です。今回は攻略記事ではなくただの自分の活動の振り返りなので興味ない方はブラウザバック推奨です。

 

 去年5月サラボナ杯にてライバルズランクマッチで初めての最終1位を獲ることができた。ゲームをやっていて1位を獲れたことはなかったので非常に嬉しかった。ライバルズでの具体的な目標としてランクマッチ1位と権利月1位と勇者杯優勝の3つを掲げていたので次は残りの目標を達成するために頑張ろうと思った。その直後3か月に一回の権利月1位者への勇者杯決勝シード権の廃止、昨今の社会的情勢によるやむを得ない勇者杯2回の中止によって目標を失っていた。このままではまずいと感じてシャドウバースを競技的に取り組むことにした。もともとライバルズで一番上手くなれたと感じたらシャドウバースに挑戦してみたいと思っていたので好機だったと思う。具体的な指標としては、権利月で1位を獲れる人やランクマッチで複数回1位を獲れる人は最上位プレイヤーであると自分は認識していたので、その目標を達成する前に身を引くのは心残りもあった。しかし、自分より上手いやつがたくさんいるフィールドで戦いたかったという気持ちのほうが大きかった。自分がカードゲームを競技的にやっている一番の理由は自分より上手いやつや自分と同じくらい上手いやつと競い合うのが楽しいからだ。

 3か月に一度あるその時一番上手いやつを決める権利月1位を競う場と勇者杯オフライン予選のヒリヒリした緊張感ある空気が一番楽しくてライバルズを続けていたのでその二つを同時に失ったのは悲しかった。

 夏ごろからシャドウバースのレートに取り組み始めた。その後のレートの試合数と勝率、主な大会実績は以下の感じ。

13期前半戦 370戦 56.75%

13期後半戦 271戦 55.35%

iDeal加入

14期前半戦 161戦 60.24%

14期後半戦 311戦 57.23%

15期前半戦 103戦 55.33%

15期後半戦 260戦 60%

地方大会準優勝、jcgチーム戦優勝、RAGEマネフィ

 

 13期にたくさんレートをこなしたのは強豪チームに入るためでシャドバの実績や実力がない自分が最短で上手くなるためにそれがベストだと感じたから。加入後は質の高い議論を聞いたり、いろんなタイプの上手いプレイヤーの考えを知ることができて良い経験を得られた。特に自分より上手くて努力をしているプレイヤーたちと接することができたのが一番の収穫であった。自分が何となく択を選んでいた場面でもしっかりと別択を精査する人が多くて甘さを実感させられた。

 レートの戦績は見ての通りで、レート杯には届かないいわゆる中の上くらいの成績である。レート杯出場、そしてその先の最上位プレイヤーになるという目標を掲げて取り組んでいるのでこの結果は正直とても悔しい。しかし悔しいと思えている間はまだプレイヤーでいられるのでそこには感謝したい。数戦に1回はプレー後すぐに気づくようなミスをしていてこのミスをもっと減らせれば勝率が後2,3%は伸びるのにといつも後悔している。自分が気づいていないようなミスやプランもたくさんあるのだと思う。でも、僕は自分の才能を信じているのでしっかりとした取り組みを続ければ、いつか目標に届くと思っている。勝負の世界で生きていくには、現在の自分の力はいくらでも過少評価して反省するべきだが、自分の才能や可能性には無限に自信を持つべきというのが持論だ。

 シャドバのレートの勝率は今の自分の実力を勝率という数字によって残酷に突き付けてくる。もちろん当たりデッキを見つけた時や上振れて勝っているところでやめる等をすれば一時的な勝率は上がるが、数百戦単位での勝率はその環境での自分の実力にほぼ比例する。毎シーズン自分の弱さを突き付けられるのは苦しいが、まだ上がいることを思うととてもうれしく感じる。一番上手くなった時、その瞬間は嬉しいが同時にさみしく思うんじゃないだろうかと思う。そうなったとき、自分は俺より強いやつに会いに行くためにまた別のカードゲームをやっている気がする。

 少し話が変わるが、昨年12月久しぶりにライバルズのランクマを走った。あと1回ランクマで1位を取っておきたかったのと、シャドバでカードゲームの地力を上げた実感を経て今ライバルズでどれくらいやれるか試してみたかったからだ。結果は4位だった。1位を取れなかったのが非常に悔しいので、ライバルズのランクマも機会を得られればどこかでまた1位を狙うかもしれません。

 最後にシャドウバースでの具体的な目標を書いて終わろうと思う。もちろんレート杯出場は目標の一つだが、本当の目標はレート勝率65%だ。レート杯出場はその目標を掲げて取り組んでいたらいつか達成できると思うのでそこまで強くは意識していない。まだまだ読みの深さが足りていなくて、自分がいつかそうなれるのかその前に力尽きてしまうのかは分からないが頑張れるうちは頑張ろうと思う。

 最終的な理想として、複数のカードゲームやその他思考を使うゲームでトップクラスの実力を身に着けるというものを考えているがそこまでの超人になれるかはわからない。

 自分は真剣勝負が大好きなので、ライバルズも勇者杯は今後も出続けます。見かけたときは声掛けてくれると嬉しいです。それではまた。

 

ps.深夜テンションで書いたので自分語りが恥ずかしくなったらこの記事は乱数で消えます><

よくわかるディスカードドラゴン解説

 今回はディスカードドラゴンについての記事です。今環境レートにてたくさん使用したデッキでプランを考えるのがとても楽しいデッキなので紹介します!

 

 

本記事で使用する略称

ディスカードドラゴン → ディスカドラ

蛇竜の契り → 契り

岩石のアンキロサウルス → アンキロ

水呼びの竜使い → 水呼び

竜の託宣 → 託宣

ドラゴニックコール → コール

竜の助言 → 助言

ダークジェイルドラゴン → ダクジェ

大逆のドラゴサモナー → サモナー

悲哀の赤竜 → 赤竜

憤怒の青竜青竜

烈覇のアルチザンレジー → レジー

竜人の吐息 → 吐息

ドラゴニックレイジ → レイジ

治癒のドラグーン → 治癒ドラ

波濤のプレシオサウルス → プレシオ

万華の鳳凰 → ほーちゃん

 

相性

有利: OTKネメシス(アルチザンレジー多投)

微有利: OTKネメシス、進化ロイヤル、乗り物アグロ

五分: 連携ネメシス、ロキサスエルフ、バアルヴァンプ

微不利: 守護ビショップ(万華の鳳凰あり)

不利: 清浄ビショップ、守護ビショップ(万華の鳳凰なし)

 

  環境での立ち位置はビショップに不利がつくが、それ以外のデッキタイプに対しては大きい相性差はなく幅広く戦えるデッキという印象。

 

マリガン

共通単キープ: 竜の託宣

先攻単キープ: ドラゴニックレイジ

後攻単キープ: 万華の鳳凰、烈覇のアルチザンレジー(#1)

(#1)ほーちゃんとレジー両採用の場合はほーちゃん優先。また単キープすることが多いが、水呼びや後4ゲオルギウスが必要な一部マッチ、後手2託宣がほしい不利マッチでは返すことも検討。

セットキープ: アンキロ吐息(式神対面、清浄対面以外)、ランプ+コールorプレシオ、託宣+治癒ドラ、ほーちゃん+コール

 

非アグロ対面

共通単キープ: 竜の助言(#2)、ドラゴニックレイジ

 (#2)マリガンで残して2tに打つことによって、全マリするよりも1枚多くカードが捲れるのでランプカードを引ける可能性が上がるのでキープしています。

アグロ対面

先攻単キープ: 岩石のアンキロサウルス

後攻単キープ: 水呼びの竜使い

セットキープ: アンキロ or 水呼び+吐息、アンキロor水呼び+サモナー(#3)

(#3)サモナーよりも吐息のほうが優先度は高い。

連携ネメシス対面

後攻単キープ: ゲオルギウス

 

大局観

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 ディスカドラの勝ち方の基本の勝ち方は以下の通り。

①ランプと盤面除去できるカードたちを駆使してプレシオを着地させる。

②ディスカードによって相手の盤面を返しつつ、じわじわと相手リーダーの体力を削り、ハンドを整え盤面を作る。

③ゴール地点

A)赤竜、青竜、レジー進化、パキケ進化を用いて回復と盤面処理を両立できない形を作る。

B)ハンドにダクジェや青竜、ゲオルギウス等の打点を揃えて相手の体力を削りきる。

C)コストが下がった赤竜の裏に治癒ドラを置く等、相手が治癒ドラを処理できない、もしくは処理が難しい形を作ってダメージレースに勝利する。

 X)レジーやゲオルギウス等の進化時強力な効果を持つカードによって、プレシオ着地前に試合の大勢を決する。

 

序盤~中盤

 ドローとランプ、盤面の3つの要素がトレードオフになっていることを抑えることが最も重要だ。

 

☆序盤の強い動き3選

①ランプしてプレシオを最速で置く。

 まずはこれを目指すべき。プレシオを引けずに最速プレシオに失敗したとしても序盤のppブーストはメリットが非常に大きい。そのため、助言や契りでランプカードを積極的に探す。

 

②2/2で相手の顔を削る。

 1ターンで20点を出すデッキではないので、序盤の削りは重要。

 

③自分の顔を守る。相手の盤面を処理する。

 吐息、ダクジェ伏せ、水呼び、エンハ水呼び、治癒ドラ置き、サモナー置き、ドラゴニックレイジランダム除去選択、ゲオルギウス進化等の行動によってリーダーの体力を守ることができる。リーダーの体力を高く保つことや盤面を取ることはプレシオを着地させることにつながるので、ランプよりもこちらを優先することも多々ある。

 

☆ディスカドラの負け筋

①ランプや盤面の取得に成功したがリソースが細くなってしまい息切れして負ける。

②序盤にランプカードが一枚も引けずに、プレシオの着地が遅れて負ける。

③プレシオ効果起動後の攻めれるターンで決めきれずに回復で粘られて逆転される。

④ライフを詰められすぎてしまいプレシオがおけない、またはプレシオ効果で捲る前に負けてしまう。

⑤プレシオ効果起動後に、ディスカードできるカードを引けずに負ける。

 

 これらの強い動きと負け筋を覚えて、リソース、盤面、ランプの3要素に対する正しい大局観を身に着けていくことがディスカドラの上達に繋がります!

 

中盤~終盤

 プレシオ起動の次のターンは余裕がない場合は盤面を返すターン、余裕がある場合は準備のターンになりやすい。中途半端に盤面を作るよりは、助言やアンキロのディスカードで赤竜、青竜のコストを下げておいたりランプしたして9PPになる次のターンから強い動きを目指すことが多い。MPが余っていても2コストや1コストの赤竜を投げずに次のターンに投げることがある。

 ディスカドラはプレシオ効果起動後から数ターンの間は全環境デッキの中でトップクラスに強い動きができる。しかし、ディスカドラは回復、打点共に有限であり、決めきれるターンを逃すと負けになる

 そのため、プレシオ起動後数ターンで決めきる必要があり、どうやって相手のライフを詰め切るのかゲームプランが重要。進化ロイヤルやロキサスエルフはこちらの中途半端な攻めは簡単に返すことができる。なので、詰め切るためには工夫が必要だ。

 

 

主要マッチアップのゲームプラン

 基本は前項の大局観で戦えば、ディスカをうまく回すことができる。ここでは主要マッチアップで気を付けられると良いことをいくつか紹介する。

 

対ロキサスエルフ

 相手の1/2を放置して、ランプを進めつつ相手のロキサスターンを遅らせる動きが理想。ハンドによっては、相手の最速ロキサスを割り切りこちらが2/2で顔を序盤に詰めておくプレーも有効。ロキサス前にプレシオを起動できると試合を有利に進めやすい。プレシオを起動できなかった場合、劣勢ではあるが覚醒状態のゲオルギウスでロキサスの盤面は返せるのでそこから頑張ってゲームをする。ロキサスとディスカはデッキの性質が似ていて、お互いに特定のターンの後から急に動きが強くなり相手の顔を削るデッキである。そのため、後半はどちらが先に相手の顔を詰め切るかのダメージレースとなる。このときに重要になるカードが赤竜と治癒ドラの2枚。進化権を使い切った後のロキサスは治癒や赤竜を簡単に処理できるカードが堕落の決意しか存在しない。

 

対連携ネメシス

 回復量が有限かつ盤面を返す手段がヴォイドリアライズしか存在しないデッキなので、ゲオルギウス進化などを駆使してなんとかプレシオ着地までたどりつければ勝ちを拾いやすい。アイシィレンドリング直接召喚後は相手の顔に疾走打点を通すのが難しくなるので、直接召喚のターンのターンの前に疾走打点を通しておくパターンが多い。

 

OTKネメシス

 ランプが大事。ランプしてレジーで最後に大量打点を叩き込んで勝つ。連携ネメ同様、横展開への回答はヴォイドリアライズしかないので、そこを突いていくのも大事。ハンドに余裕があるときは青竜を加えておく。疾走リーサルを狙うときに相手のラミエルに注意。

 

バアルヴァンプ

 序盤に顔を削るプランと序盤に顔を削らずに治癒ドラ安着プランの二つが存在する。ヴァンプ側が回復に乏しいため、序盤の削りは基本的には有効。しかし、相手の顔を削らなかった場合、ルシウスで治癒のドラグーンが処理できないためこのカードで時間を稼いで手札に疾走打点をそろえて勝つというプランも取れるので覚えておこう。

 

進化ロイヤル

 楽な勝ち方は相手が進化回数5回のアンリエット効果起動を達成する前に削りきること。しかし、そうそううまくいかないので、上手くいかなかったときは進化ロイヤルは回復と処理を同時に行えないのでそこをうまく突く。進化ロイヤル戦はお互いに中盤終盤の押し引きが非常に難しいマッチである。

 

 

竜人の吐息が3枚確定の理由について

 ディスカドラは、手札を捨てることによってアドバンテージを得ていくデッキタイプだ。そのため、手札の枚数が少ないとプレーするカードと捨てるカードの選択肢が減り、本来捨てたくないカードを捨てないといけない試合が増えてしまう。特にプレシオプレー後は、低コストのディスカードを1ターンに大量にプレーすることで、相手の盤面を返す、盤面を作る、相手リーダーの体力を詰める、リーサルを取るためのカードを手札に集めるという4つの動きを同時に行うことができる。そのため、他のデッキ以上にハンドの枚数を減らさないことがとても重要である。以上の事実を踏まえて、実際にデッキ内の手札が減るカード増えるカードを確認してみる。

 

・手札が2枚減るカード

 水呼びの竜使い、大逆のドラゴサモナー(#4)

(#4): 実際に手札が減る枚数は1枚だが、墳怒の青竜はリーサルのターンまで抱えておくことが多いカードなため、瞬間的には実質2枚ハンドロス。

 

・手札が1枚増えるカード

竜人の吐息捨て、大逆のドラゴサモナー捨て

覚醒後:ドラゴニックコール、竜の助言(#5)

(#5): 手札に加わった1コスト助言をプレーするか、1コスト助言を他のカードの効果でディスカードした場合。

 

・手札の枚数が減らないカード

悲哀の赤竜、波濤のプレシオサウルス進化、竜の助言

覚醒後:竜の託宣、邪竜の契り

 

 このように、ディスカドラは覚醒状態になるまではハンド枚数を減らさずに手を進めることが非常に難しい。また、覚醒後もコールは2コスト払って一切盤面に干渉せずにリソースを補充している。かつ、ハンドに加えるカードがプレシオや治癒ドラ等7,8ターン目に優先的にプレーする場面が少ないカードが加わる。助言は、ディスカードで盤面干渉はできるが好きなカードを選べずにディスカードしてしまう。これらの問題点があり、ディスカドラにおいて簡単にリソースを補充できる手段は吐息とサモナーを捨てることのみである。

 また、吐息を減らすことによって序盤、中盤に水呼び及びサモナーをプレーする機会を少なからず損失している点も見逃せない。ディスカドラは、低コスト、中コストのカードを中心に構成されているデッキで、覚醒状態になるまでは手札の枚数がどんどん減っていくデッキだ。アグロ対面において、水呼びをプレーすることは先攻後攻問わず必要だが、吐息なしでは手札の枚数が足りず水呼びプレーに手札事故のリスクがつきまとう。

 以上の理由から、当ブログではSOR期ディスカドラの吐息は3枚を推奨しています。最低でも2枚は採用するべきでしょう。竜炎の設計士を複数枚採用することで、覚醒後の助言をプレーしやすくするかつ、手札を減らさずにプレーできるカードを増やしているという主張で吐息を減らしているリストも散見していますが、自分はその場合でも吐息は2枚以上採用するべきだと考えています。一番大きな理由は、前述の序中盤の水呼びのプレーのしやすさの違いです。

 

採用カード解説

  現環境で3枚確定と考えているカードの採用理由の解説は省略する。

サンプルリスト

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《邪竜の契り》 

 3枚確定。波濤のプレシオサウルス起動後に破格のコストパフォーマンスを誇るカード。ハンドに満足のいく動きができるカードがないときや赤竜を加えておきたいときには覚醒前でも積極的に打つ必要がある。

《金剛のパキケファロサウルス

 0~3枚。プレシオ後に強い面を作りながら盤面を返す。相手の守護を剥がしながらリーサルを取る、自然カードで捨て先として優秀。このように小回りの利く良いカードだが一番の採用理由はラミエルを処理するため。ディスカドラにおいて、EPを使わずにラミエルを処理できるカードはパキケを除くとレイジと10pp時のプレシオのみである。つまり、対戦相手視点は疾走による大量打点が見込まれるターンにラミエルを置くだけでこちらの疾走リーサルを防ぐことができる。2コストカードでEPを使わずに助言で優先的に捨てられてしまうカードなので、ラミエルを採用したデッキが環境上位にいるときは、複数枚採用を検討したい。

《烈覇のアルチザン・レジー

 0~3枚。このデッキにおける貴重な疾走打点。3コストかつ進化権を必要とするカードなのでほーちゃんとの相性はかなり悪い。面形成しながらランプをできるので嚙み合った時のバリューが凄まじい。新カードゲオルギウスも進化権を要求しやすいため、この2枚は少しアンチシナジーにも見えるが、ゲオルギウスは10ppの効果がすごいので、ランプできるレジーのとの相性はそこまで悪くない。

 ディスカドラは詰めのターンにはデッキのカードほとんどを掘りきるデッキである。疾走リーサルを取る際に、デッキの疾走札の枚数がダクジェの3枚のみとレジーを入れた4枚かは大きな差なのでほーちゃんなしの構築ならば最低1枚は採用を推奨。レジー入りの場合、序中盤でダクジェを捨て先にしたり、場に3コス潜伏として置きやすくなる点も評価ポイント。

 《治癒のドラグーン》

 2~3枚。ロキサスエルフに対して、このカードなしではダメージレースで勝てないので現環境では3枚推奨。捨てるタイミングや4コストで置いて相手に処理を強要させる使いが難しく、このカードの扱い方で勝率が大きく変わる。治癒ドラを使いこなせたらディスカドラマスターになれると思う。

《ゲオルギウス》

 1~3枚。4コストなので終盤のコールからサーチできる。このカードの登場によって最速プレシオをせずに、ゲオルギウス進化。次ターン、プレシオ進化+1or2コスディスカードの選択肢が生まれた。ゲオルギウスは連携ネメシスに対するキラーカードなので、連携ネメシスが環境に多いうちは2枚以上の採用を推奨。また、ロキサスエルフのロキサス展開もこのカードに進化を切ることで返せることが多い。10ppでリーサルで投げる場合は、ゲオル+ゲオル+アンキロ自然捨てor助言の10点かゲオル+ジェイル+ジェイルの12点となるので覚えておこう。

《波濤のプレシオサウルス

 2~3枚。試合中に投げるのは、6pp時と10pp時の2回なので1枚削って覚醒後のコールのサーチから治癒ドラとゲオルギウスを引きやすくする構築もアリ。もちろんデメリットとして、最速プレシオがしづらくなるのでメリット、デメリットが釣り合っているのかはよく考える必要がある。

《万華の鳳凰

 0~3枚。ほーちゃん!?kawaii。アディ後は環境に庭園を強く使えるデッキが増えたので、ほーちゃん抜きレジー入りで回していることのほうが多かった。バアル以外のアグロデッキに対しては進化は切り得なことが多い。進化ロイヤルやビショに対しては進化を切るほうがいい場面が多い。塵殺の大悪魔バアルやカイザーインサイト入りネメシス、ルーニィウィッチ、ゼルガネイア3積みデッキに対しては、庭園を置くと相手のほうが得することも少なくないのでできれば進化は切りたくない。しかし、進化を切ることによってランプが遅れたり、盤面で押し込まれすぎたりしてほぼ勝てない試合でもワンチャンを作れるようになるので、そういった場合には切っていこう。ロキサスエルフに対しては、最速ほーちゃんをせずに相手にドロソを切らせたり、堕落ケアでほーちゃんターンにたくさんドローできるようにppブーストしてからほーちゃん進化をすることがある。

 

 

 以上です。わからないことがあればTwitterで質問くだされば答えるのでそちらにどうぞ。それではまた!

勇者杯2020秋振り返り

 

デッキ選択

 練度環境だったので、早めにデッキ決定。相性補完が完璧だったので、水路カミュ、コントロールミネア、ローレシアククールの持ち込みに1週間前に決定。ミネア、ロレククは早めに持ち込みデッキに決定。ピラアリorディスカミュで少し悩んだが、先月のランクマッチでピラアリを使わなかったのでリソースをピラアリに割くとほかの2デッキの練度上げが間に合わないと判断し、持ち込み2デッキとの相性補完にも優れるディスカミュに決定。

 最終的な練度、コンミネ8割、水路7割、ロレクク8割。

 

リストの方向性について

①ピラアリ→環境デッキほぼすべてに五分付近。

 その他の環境デッキ→ピラアリと比較してもパワーはあまり変わらないが、マッチ間の相性差がピラアリより大きい。

②今回は相性の観点から3デッキとも均等に選出する機会があると考えた。 

 以上2点の理由から各デッキのリストはパワーを落とすメタカードは採用しないかつミラーマッチとその他仮想敵に勝ちやすい構築を意識して組んだ。

 

 

・水路カミュ 3-4  先攻1-4 後攻 2-0

 

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有利 ミネア

微有利 シドクク、ピラアリ、前寄せディスカードカミュ

不利 ロレクク、デボピ

 

 先月Q&Bさんが使用していたドロー特化のリストをほぼそのまま採用。水路2のドロソガン積みで、ミラーマッチ、シドクク、ピラアリに対して安定8バラモスエビルを行えるようなチューニング。立ち位置が良くて、ほとんどの相手に対して出していけました。しかし、ミラー先攻全敗。真面目デッキゆえに相手に早期にサマルを引かれると全然勝てない。この二つが重なり負け星を量産したので今回の戦犯。4ターン以内に一度もサマル引けなくて悲しかったです。立ち位置はかなりよかったが、先後の差が激しいデッキはやはり苦手かも。

 

 

・コントロールミネア 4-3 先攻1-0 後攻 3-3

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有利 ロレクク

微有利 デボピ、シドクク

五分 3人衆ミネア、ピラアリ

不利 ディスカミュ

 

 今回の自信作。銀のタロットを引いているときのミネアが強すぎて占い小屋を研究していたところ生まれた。逆転への兆しムンブレベル2の確定除去がロレククに対して非常に強力。必中モードに入れる確率を上げることで、兆し2枚採用を可能とした。はじめはフェイスボールを採用していたが、フェイスボールで耐えるよりもあくましんかんや玉ねぎマンで盤面をある程度返しながら戦う方が占いカウントも進むし、システムユニットを処理できない事故負けも減るし強いと気づいた。オアシスでテンションを回す、太陽や兆しによる処理を重視しているという二つの性質から節制のタロットを抜いて特技のバリューを高めている。盤面デッキに対してはオアシスを置かずに牧場を置くことも多い。とても面白いデッキ。30枚変えるところなしの自慢のリスト。

 

 

・ロレクク 3-2 先攻0-1 後攻 3-1

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有利 ディスカードカミュ

微有利 デボピ

五分 ピラアリ、シドクク

不利 3人衆ミネア

 

 ルムマを重ねて調整したリスト。ミラーが練度ゲーだったのでそこを落とさないような構築を心がけた。この構築の主な仮想敵はカミュ、ロレクク、シドクク、ピラアリ。

 

 この3デッキは不利デッキが3つとも異なるため、構成面で出し負けることがなかったので良かったと思います。

 

特に難しかったマッチ

 ミネアミラー、ロレククミラー。この二つは重点的に練習しました。特に兆しを採用している場合の占いミラーが難しすぎる。カミュを採用していたためか、対面がミネアをあまり投げてこなかったのでミネアミラーはあまり発生せず。

 

良かった点

・自宅なのもあってか、カロリー消費が多いデッキばかりの持ち込みだったが疲れによるミスがなかった。

・かなりプレーが上手かった。

 

 最近はライバルズの大型大会がなかったので、今回かなり気合入れて臨んでたのでありえんくらい悔しいです。また次の勇者杯で。

時間を制する。 脱長考のすすめ

 こんばんは、本番に弱いタイプのTobyです。今回は大会での勝率を高めるために無駄な長考を減らすことがとても重要だよというおなはし。

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はじめに

 現在、シャドウバースやドラゴンクエストライバルズ等のDCGの大型大会で勝ちあがるには、スイスドロー、トーナメント何れの形でもBO3の試合を1日で7,8回はこなす必要があります。そのため、長ければ10時間以上大会という神経を使う場でプレーしなければなりません。よほどの体力の持ち主でない限りは、終盤にはプレーに疲労による影響が出ます。疲労は集中力や思考速度の低下を招きます。また、勇者杯やRAGEの決勝戦、配信卓等の大舞台では普段以上に多くのことを考えてしまい、短時間で通常の3倍以上の疲労をすることも珍しくありません。今回は、こういった場面で自分のパフォーマンスを最大限発揮するために私が考えていることを紹介します。

 大会シーンでの物理的な疲労の回復方法は、以前にブログで紹介しているのでよかったらそちらも合わせてお読みください。私のおすすめの回復方法は、糖分を取る、顔を洗う、目を閉じる(可能なら仮眠を取る)の3点です。

 

脳の疲労について

 前述の通り、脳は疲労します。肉体的な疲労と違って見えづらいですが、時間とともに疲労が蓄積していきます。脳の疲労により、頭の回転がどんどんと鈍っていきます。その結果、重要なターンで時間内に最善の策を見つけられない。最悪の場合、択を決められずに時間切れになってしまうという状況を招きます。そして、脳の疲労があるラインを超えると集中力、注意力の欠如が起こり、普段しないであろうプレミや見落とし、操作ミス等を引き起こします。

 

つまり...?

 なので、大会で勝つためには不要な長考を避けて脳の疲労をできるだけ避けることが重要です。

 

不要な長考

Case1:択が決まっている状況で他の択がないかギリギリまで考える。

 私もこれはよくやってしまうのですが、普段の練習はともかく大会では余力がある場合を除いてあまり頻発しない方が良いでしょう。しかし、まだ緊張していて見落としを起こしやすい初戦、敗退がかかっている重要な1戦、余力を十分に残せている場合の終盤戦等の場面では、ギリギリまで考える行動の価値が高いです。人間の体力は限りあるので長考のご利用は計画的に。

 

Case2:事前の検討が十分に行われていない。

 事前に十分に研究が行われていれば煩雑な盤面を除いて、あまり迷わずにプレーできるはずです。大会までにできるだけ多くのパターンを知って、大会での迷いを減らすことがとても重要です。

 

Tips: 考えているフリをする。

 メンタルが強靭な方におすすめの作戦。考えるのは疲れますが、考えるのではなくただ時間を消費する目的で時間を使うのは戦術としてありです。しかし、いくら考えなかったとしても、常人ならば試合という環境下に身を置いているだけで精神を摩耗します。なので、ここぞという時以外は避けるべきでしょう。また、無意味な長考は対戦相手から嫌われがちです。

 折角なので、長考のふりが有効である場面を紹介しておきます。

① 対戦相手がせっかちな人の場合。

 極端にプレーが早い。貧乏ゆすりをしている。しゃかぱちを多用している。早口である。こういった人はせっかちな場合が多いです。相手のペースに付き合わずにゆっくりと時間を使うことで相手のペースを崩せる可能性があります。しかし、露骨に時間を使うとオフラインの場合は対戦相手に睨まれる危険があります。また、無理に時間を使うと自分自身のペースを崩してしまう危険もあります。そのため、メンタルが強い方、マイペースな方以外にはこの作戦はあまりおすすめできません。

 

② ハンドを読ませない。 

 これは全員におすすめできる時間の使い方です。よくある場面としては、2ターン目にプレーできるカードがないのにある程度時間を使ってから相手にターンを返すというものです。これによって、対戦相手に2コストのカードをハンドに持っていたのにあえて出さなかったという考えを植え付けることができます。逆に、自信のあるデッキで大局観が備わっている場合、プレーできるカードがあるのにあえて即パスをするという動きも有効です。

 

デジタルカードゲームにおける強さとは

 カードゲームは将棋や囲碁等の頭脳ゲームと比べると見方によっては簡単なゲームです。その理由は各ターンの現実的な一手がせいぜい2,3手しかないためです。あるプロ棋士の方は、各局面の現実的な一手の数は平均すると5手程度だと答えていました。しかし、将棋や囲碁の場合はそこからその5手に対する相手の応手と次の自分の一手を2手先3手先と読んでいくので重要な分岐での読まないといけない手の数はDCGとは比較になりません。この違いは完全確定情報ゲームか不完全不確定情報ゲームかというところから生まれています。

 

Tips 完全確定情報ゲーム

・不完全情報ゲーム: 相手の手の内を完全に知ることができないゲーム。

・完全情報ゲーム:相手の手の内を完全に知ることができるゲーム。

・不確定情報ゲーム:運に自分の次の手が左右される可能性があるゲーム。

・確定情報ゲーム:運に自分の次の手が左右されないゲーム。

 

 不完全不確定情報ゲームであるDCGは相手の手を完全に読み切ることはできません。どんな手にも裏目が存在します。つまり、各手は期待値に沿って選択することになります。このとき、相手のそれまでの行動も評価値に入ります。

 例えば、全体AoEの聖弓の使い手・クルトを有効に使える場面があったのに相手がまだプレーしていないとします。このとき、相手はトップから引いていない限り、クルトをハンドに持っていない可能性が高く、クルトが裏目となるが強い択の評価が高くなります。しかし、相手はこちらの考えを読みあえてクルトを温存している可能性があります。これが対人ゲームの醍醐味の一つでもあります。

 完全確定情報ゲームの場合、相手が最善手を取ってくる前提で読みを進められるので、読みの力さえあれば何手先までも追うことができます。しかし、相手の手札と自分と相手の山札の上のカードが見えない以上、お互いの動きを完璧に読み切ることは不可能です。長くなってきたのでこのへんで結論に入ります。

 DCGの試合で必要な力は主に二つ。大局観処理能力です。これに加えてデッキ構築力と情報収集力も必要ですが、今回の議論の趣旨からは外れるのでここでは省略します。大局観によって膨大な可能性の中から最善の勝ち筋を追い、処理能力を高めて複雑な盤面に対応することがDCGにおける強さです。

 

大局観と処理能力

大局観

 大局観は特に、序中盤のターンの行動決定で役に立ちます。前述の通り、カードゲームではお互いのプレイヤーの上から引いてくるカードによって展開が変化していくため、完全に読み切ることは不可能です。しかし、様々な手を模索しながら同じデッキを繰り返し使用することで、そのデッキの強い動きや負け筋となる展開を脳にインプットすることができます。これによって、何ターンも先の展開をいくつかのパターンに絞って大雑把に予測し正しい選択を導きます。そのデッキの大局観が間違っている場合、勝率が大きく下がります。また、自分の大局観に自信を持てるとプレーを迷いなく行うことができるようになります。そうすることで、迷いによる無駄な思考を削り体力を温存できます。私たちプレイヤーの目標は、大会までにはデッキの大まかな勝ち筋とそこまでの持って行き方を研究して、大局観を身に着けることにあります。

 

処理能力

 DCGは1ターンの制限時間が決まっています。中盤以降の複雑な盤面で、この制限時間内に正しい選択肢を導くことは非常に難しいです。こういった場面で、処理能力が高いプレイヤーは有利となります。処理能力は、その時の体調やその人自身の頭の良さで前後します。しかし、パフォーマンスを高めるコツは多数存在するので今回はそれらを紹介します。

 

①確定行動

 少しでも長く思考に時間を割くために、絶対に行う行動は先に実行します。

 

②妥協択の確認

 時間内に最善択にたどり着けなかった時のための妥協択の手順を確認します。シャドウバースではターンが残り15秒の段階でターン終了を知らせる表示が始まります。妥協択のすべてをこなすのに15秒以上かかると感じる場合は、択は狭まりますが妥協択の行動を途中まで進めておく必要があります。

 

③パターン化

 何度も繰り返し練習する中で、思考の一部をスキップすることができるようになります。また、自ら積極的にパターン化を試みることも重要となります。

 例:リーサルとなり得るような打点計算を事前に済ませておく。

 

④大局観

 大局観が備わっていると、自分のデッキの強い動きを把握しているため弱い選択肢に惑わされて時間を失うリスクを回避できます。

 

⑤先の展開を考えながらプレーする

 毎ターン行きあたりばったりで考えるのではなく、常にこの後の展開を考えながらプレーします。これは非常に疲れるように感じるかもしれないですが、この考え方を癖にできるまで行えば、むしろ思考がまとまりやすくなり無駄な思考時間を減らせるためアドです。

 

⑥重要なターンになりそうな前の相手のターンにできるだけ手をシミュレート

 難しそうなターンは先にできるだけ考えておくとよいです。この時、トップのドローによって変わる選択肢も予想しておけると尚よいです。

 

 まとめると、重要なターンの思考時間は実は90秒ではないということです。実際には、

・直前の相手のターンの時間

・試合中に立てた事前に考えていたプラン

・過去の経験による思考の簡略化

 これらの積み重ねによるものです。そして、この重要なターンに十分に脳のリソースを割くためにそれ以外のターンの無駄な長考を減らしていくことが必要です。

おわりに

 特に集中力を必要とし長丁場の大会では、普段の思考速度の半分程度まで減少することも考慮すべきです。そういった場面で最大限パフォーマンスを発揮するためには事前の準備と正しい思考の仕方を身に着けておくことが非常に重要であると考えます。カードゲームは事前の準備がものを言うゲームです。勝負は始まる前に終わっています。

 この記事の感想、自分は大会でこんなことを意識している等ありましたら、コメントや引用RTで教えてくれると嬉しいです。それではまた。